ビル

エレベーターをリニューアルするためには、プランをしっかり考える必要があります。ここでは、ビルのエレベーターリニューアル事例をいくつかご紹介します。ビルのリニューアルプランで迷った際は参考にして頂けたらと思います。

ビルのエレベーターリニューアル施工事例

設置後30年以上であること・耐震に不安があったことからリニューアルを決意

横浜駅の近くに位置する7階建てのオフィスビル。1986年の竣工依頼、1台のエレベーターが利用する人々を支えてきましたが、30年以上たったことでリニューアルを決意しました。

2・3年後のリニューアルを考えていたものの、供給停止した部品が万が一故障した場合、復旧に長期間がかかってしまうと聞いて早めのリニューアルを行いました。

クレームもなく、快適性を喜んでいただいた

旧巻き上げ機
旧巻き上げ機
引用元HP:日立ビルシステム
https://www.hbs.co.jp/case/renewal/208/
旧巻き上げ機
引用元HP:日立ビルシステム
https://www.hbs.co.jp/case/renewal/208/
新巻き上げ機
新巻き上げ機
引用元HP:日立ビルシステム
https://www.hbs.co.jp/case/renewal/208

リニューアルにあたって一番の不安は「テナントの理解を得ること」でした。工事中は非常階段をご利用していただかなければならないということで、文書や看板を作成。停止期間をできるだけ短くすることで、クレームなく終えることができました。見た目も明るくなり、お喜びいただいているとのことです。

参照元:日立ビルシステム(https://www.hbs.co.jp/case/renewal/208/)

部品供給停止の可能性からエレベーターリニューアルを
実施

町田駅近くにある7階建てのオフィスビル。1993年の竣工以来、1台のエレベーターが稼働していました。管理会社から、「エレベーターの部品が故障して、その部品の供給が停止されていた場合、長期間エレベーターが利用できなくなる可能性がある。」と聞いてリニューアルを決意。エレベーターのかご内の経年劣化も気になっていたということで、意匠も一新したいということでした。

オフィスビルのエレベーターリニューアル
引用元HP:日立ビルシステム
https://www.hbs.co.jp/case/renewal/216/viole/

養生機能と意匠性を備えたデザインに

オフィスビルのエレベーターリニューアル
引用元HP:日立ビルシステム
https://www.hbs.co.jp/case/renewal/216/viole/
オフィスビルのエレベーターリニューアル
引用元HP:日立ビルシステム
https://www.hbs.co.jp/case/renewal/216/viole/

テナントに配慮するため、年末から年始の期間を利用してリニューアルを実施。かごの意匠に特にこだわり、床のデザインは落ち着いた色を選び、壁面の上部は明るい色調にすることで開放感を演出。さらにタッチレスパネルを採用することで衛生面にも配慮しています。

参照元:日立ビルシステム(https://www.hbs.co.jp/case/renewal/216/viole/)

古いエレベーターをリニューアル

設置から39年が経過した油圧式エレベーターのリニューアル事例です。老朽化が進んだエレベーターで、安全性・利便性に関わる部分を中心にリニューアルしています。

制御系と耐震対策を重点的に

旧パワーユニット
旧パワーユニット
引用元HP:コムテック
https://www.comtec-inc.co.jp/example/?p=2817
新パワーユニット
新パワーユニット
引用元HP:コムテック
https://www.comtec-inc.co.jp/example/?p=2817

こちらの事例では、主に制御系と耐震対策に重点を置いています。設置から39年も経過していることから、制御盤や油圧パワーユニットのほか、操作盤など電気まわりの制御系を中心にリニューアル。また、地震時管制運転装置や停電時自動着床装置を追加し、制御盤等の転倒防止策も施すなど、地震に備えたリニューアル工事も実施されています。

使える部品はできるだけ流用した事例

東京都中央区にあるビルのエレベーターリニューアル事例です。制御盤やドアコントローラーなどの制御系と、地震時管制運転装置など耐震対策のほか、かご内の照明をLEDへとリニューアルしています。

旧巻き上げ機

旧巻き上げ機
引用元HP:コムテック
https://www.comtec-inc.co.jp/example/?p=2800/

巻き上げ機

巻き上げ機
引用元HP:コムテック
https://www.comtec-inc.co.jp/example/?p=2800/

旧:かご内操作盤

旧:かご内操作盤
引用元HP:コムテック
https://www.comtec-inc.co.jp/example/?p=2800/

新:かご内操作盤

新:かご内操作盤
引用元HP:コムテック
https://www.comtec-inc.co.jp/example/?p=2800/

エレベーターの停止期間を短く

エレベーターの停止期間を短くしたいというオーナーの意向により、使用できる部品はできるだけ流用しているのが特徴です。劣化しやすい制御系をリニューアルした一方、レールやかご、鉄骨部材などは古いエレベーターの部品をそのまま使用しています。これにより、エレベーターの停止期間が8日で済んでいます。

ビルエレベーターリニューアルのタイミング

エレベーターをリニューアルする場合、主に2つのタイミングが考えられます。

1つめは、メーカーの部品の生産・供給が終了した時点です。現在はまだ問題なく動いていても、今後不具合が生じた場合、部品が入手できなくなるリスクがあります。そのため、部品の生産や供給の終了が発表されたら、リニューアルを検討してみるとよいでしょう。

2つめは、設置からの年数に基づいたリニューアルです。明確な定義はありませんが、メーカーはエレベーターの耐用年数を20〜25年程度としています。もし設置から25年以上が経過した場合、リニューアルを考えたほうがよいでしょう。なお、部品は徐々に劣化するため、設置から時間が経過するほど不具合・トラブルのリスクも高まります。

各メーカーによる部品終了のお知らせ

5大エレベーターメーカーが発表している部品終了日程はそれぞれ異なります。事前にチェックしておくことで「部品が故障したが、部品の供給が終了していてエレベーターを長期間利用停止にすることになった」ということがないようにお願いします。

三菱電機ビルソリューションズ

日立ビルシステム

東芝エレベータ

フジテック

日本オーチス

ビルエレベーターリニューアルの種類

エレベーターリニューアルは、全撤去・準撤去・制御リニューアルの3つに大別できます。

全撤去は、エレベーターを丸ごと交換する方法です。フルリニューアルとも呼ばれています。一式交換するため、工期は長くなります。準撤去は、三方枠や敷居など、一部を除いてリニューアルする方法です。部分的なリニューアルですが、工期は長くなることがあります。制御リニューアルは、制御盤など制御系部品を中心にリニューアルする方法です。工期は短いものの、新しい法規に対応できない場合もあります。

ビルエレベーターリニューアルのコスト

ビルのエレベーターリニューアルには、エレベーター1基あたり1,000万円以上かかることも珍しくありません。特に全撤去の場合、費用が高額になる点に注意が必要です。

しかし、エレベーターリニューアルの種類や規模によってコストは変動します。例えば制御リニューアルの場合、リニューアル費用は数百万円です。また、全撤去から準撤去にすることでコストを抑えられます。いずれにせよ、現在のエレベーターの状態に合わせ、適切なリニューアルプランを作成することが重要です。

ビルエレベーターリニューアルの工期

ビルのエレベーターリニューアルに必要な工期は、リニューアルの種類によって異なります。

全撤去の場合、エレベーターの停止期間は4週間〜1ヶ月半程度です。部品製作などの準備期間を含めると、4ヶ月ほど時間がかかります。 準撤去は、エレベーターの停止期間が約2〜4週間です。停止期間は全撤去より短くて済むものの、準備には全撤去と同等の時間が必要になります。制御リニューアルの場合、エレベーター停止期間は数日〜2週間程度です。停止期間はもっとも短いですが、準備には3ヶ月前後かかります。(※)

※参照元:マンションサポート.com(https://www.mansion-support.com/blog/2018/08/post_346.php#a03)

ビルエレベーターリニューアル中の入居者への対応

エレベーターのリニューアル工事中は、入居者に極力不便をかけないように配慮が必要です。エレベーターの停止期間中の移動手段は階段になるため、踊り場に休憩できるスペースを設置するとよいでしょう。階段に座らずに済むように、椅子を設置するのがおすすめです。 荷物運びの手伝いも検討しましょう。階段での荷物運びは重労働になるため、サポートするのも手です。もし人手が足りない時は、短期のアルバイトを雇用するのもよいでしょう。

エレベREサーチ編集チームまとめ

エレベーターは少しずつ劣化するため、設置から時間が経った古いエレベーターはリニューアルが必要です。予算を決め、どこをリニューアルするか業者としっかり話し合い、ビルの入居者に配慮しながらリニューアルプランを作成しましょう。